【ネタバレあり】『隠れS級覚醒者』がテンプレ漫画と違う理由とは?


どうせまた俺TUEEE系でしょ?
そう思って1話で切ろうとしたあなた。
ちょっと待った。その判断、もったいないかもしれません。
『隠れS級覚醒者』は、韓国発のアクション学園ファンタジー。
テンプレをなぞってるようで、その“型”の中にある完成度と快感はまさに職人技。
主人公は最弱F級を装うが、実は国家レベルのS級。
ありがちな設定にも見えますが、本作はそこから“魅せ方”で勝負してきます。
本記事では、テンプレの皮をかぶった傑作であるこの作品を、
辛口オタク視点で徹底レビューしていきます!
『隠れS級覚醒者の学園生活』作品概要

イデアの名が“完璧なる殺意”…
名前からして穏やかじゃないな

しかも“敵味方を区別しない”仕様。
チートじゃなくて呪いですよ、これは
- タイトル:隠れS級覚醒者の学園生活
- 原題:히든 클래스 S급 각성자
- ジャンル:アクション/バトルファンタジー/学園/俺TUEEE/韓国ウェブトゥーン
- 発行元:Piccoma(ピッコマ)などで連載中
- 原作:韓国小説がベース(作画付きWebtoon版)
🧠あらすじ
ジンソン――彼は、覚醒者ランク最底辺“F級”として学園でいじめられ、
教師からも「転校してくれ」と思われるような、典型的“落ちこぼれ”として日々を過ごしていた。
だが、その正体は“国家機密級”のS級イデア「完璧なる殺意」の持ち主。
過去に親族に家族と愛猫を殺されたジンソンは、怒りに飲まれ、自らの力で報復。
以降、その“暴走する殺意”を恐れ、自らを押し殺しながら生きている。
このイデアは強大すぎて、戦闘中に発動すれば敵も味方も区別せず殺しにいく。
解除方法は「対象のイデアを破壊する」か「対象者そのものを殺す」の2択のみ。
最強であるがゆえに、誰よりも孤独で、誰よりも“自分自身を嫌いになった”少年だった。
⭐星評価

テンプレと思って侮るなかれ、これは“精神的俺TUEEE”の傑作だ

チート能力よりも、ジンソンの“内なる苦悩”に泣きました…!
評価項目 | 評価 | 辛口コメント |
---|---|---|
ストーリー構成 | テンプレを土台にしつつ、トラウマ・努力・仲間の要素がバランス良く絡む | |
キャラクター | ジンソンとアン・ソンホの関係が激アツ。脇キャラの成長も熱い | |
バトル描写 | 暴走イデアの描写が迫力あり。もう少し戦略性が出れば満点だった | |
作画・演出 | 話によって画力のばらつきあり。ただし演出と構図の熱さで補っている | |
中毒性(続きが気になる度) | 中盤以降から一気に加速。ゾンビ部隊の訓練パート以降はもう止まらない |
⭐総合評価:
(4.2/5.0)
テンプレと思って油断すると、不意打ちで心に刺さる…まさに“隠れたS級”だな

ただの無双モノじゃない、“自分と戦う”物語でした
『隠れS級覚醒者の学園生活』は、“隠れ最強”というジャンルに分類されつつも、
その本質は「力を恐れる少年が、自分と向き合う成長譚」です。
ジンソンのイデア《完璧なる殺意》は、圧倒的な力を持ちながらも制御不能で、
「誰かを守るための力」が「誰かを傷つけてしまう恐怖」に直結している。
この矛盾と葛藤こそが、彼の物語に深みを与えています。
さらに、努力で成り上がったアン・ソンホ先輩との関係性、
最弱集団“ゾンビ部隊”の仲間たちとの絆、
テンプレを踏まえつつも“魂”を込めたストーリーテリングが光ります。
👀見どころ3選
👀見どころ1:暴走系イデア「完璧なる殺意」のチートっぷりとリスク

“完璧なる殺意”って名前、厨二病全開で震えるな

しかも“敵味方関係なく殺しにかかる”とか、チートを通り越して災害級ですよ
主人公ジンソンの能力「完璧なる殺意」は、発動すれば止められないレベルの暴走スキル。
しかもその解除条件が「イデア破壊」or「対象の殺害」というハードすぎる二択。
これが彼の強さの源であると同時に、最大の呪いでもある点が本作のポイント。
「最強なのに、それを受け入れられない」――
そんな苦悩が、テンプレ無双系とは一線を画している。
👀見どころ2:アン・ソンホ先輩という“努力型最強”のカリスマ

あの先輩、ジンソンが憧れるのもわかります。
人間力の塊

最強が2種類いるってのが良い。
才能型と努力型だな
HIクラブ所属のアン・ソンホ先輩は、派手なスキルこそないものの、
鍛え抜かれた精神と肉体でS級と互角に戦う“努力で登った強者”。
ジンソンが彼に憧れ、自分も鍛え始めるシーンは本作屈指の人間的な熱さ。
「力がすべて」な世界で、「努力と信頼」で戦うソンホ先輩の存在は、
物語に深みを与える要素となっている。
👀見どころ3:“最弱ゾンビ部隊”の成長ドラマ

“ゾンビ部隊”って最初は笑いどころかと思ったんですが…まさか泣かされるとは

倒れても立ち上がる姿勢、まさに“根性”の体現だな
ジンソンが配属されたのは、学園内で“最も評価が低い”とされる部隊。
その名も――ゾンビ部隊。
この異名は、何度やられても立ち上がり、最後まであきらめないその姿から付けられたもの。
最初は「落ちこぼれの集まり」と嘲笑されていたが、
ジンソンの冷静な指揮と“努力する姿勢”に触れたメンバーたちが、少しずつ変わり始める。
中には、かつてジンソンをいじめていた生徒もいた。
だが、自分より弱いと思っていたF級の彼が変わっていく姿に影響され、
「自分も変わりたい」と心から思うようになる。
やがて彼らは一緒にHIクラブに加入し、心身を鍛え合いながら成長していく。
この流れが、ただのバトル漫画ではなく、
“青春群像劇”としての熱さと感動を作品にもたらしている。
🧾まとめ:テンプレに“魂”を宿した、静かな熱作

読めば読むほど、テンプレって悪くないと思える作品だったな

“隠れ最強”だけじゃ終わらない、ジンソンの成長物語に胸が熱くなりました
『隠れS級覚醒者の学園生活』は、
ただの俺TUEEEやテンプレバトル作品ではありません。
最強ゆえに“自分を嫌う”主人公ジンソンが、
仲間との出会いを通して少しずつ変わっていく――
その過程が丁寧に描かれ、読者の心をじわじわと掴んでいきます。
アン・ソンホ先輩という理想の先輩像、
“ゾンビ部隊”という泥くさい青春の象徴、
そして、呪いのようなイデアとの向き合い。
そのすべてが織りなすドラマは、王道の枠を超え、
“読めば刺さる人には深く突き刺さる”作品です。